2021年12月18日

比重

先日、ブナとウォールナットではどちらが重いか聞かれました。

どちらも平均的な?比重はあまり変わりませんが、

今まで仕入れている2種類の材料を使っている感じでは「硬さと重さ」で言うとブナですね。

でも、材料は産地によって結構な違いがあります。

同じ材種でも、木が育った場所が暖かい地方と寒い地方による違いで密度が全く異なります。

又、育った土壌の養分によっても木が育つ速さが異なるので、密度に違いが出て重さや硬さが変わります。

「縄文杉」と言えば皆さんご存じかと思いますが、「屋久杉」はまさしくだな~と個人的に思ってます。

屋久島は年間平均気温が本土よりも高く育ちが良さそうなのに、

土壌の養分が乏しい過酷な条件の為、育ちが遅いので高密度。

年輪が細かすぎて樹齢を調べるのが大変でしょう。

島なので産出量も少ないし、伐採禁止された事で希少性もプラスされ高価なんですね。


話を戻して、試しにM16用のハンドガードで重さを計ってみました。

20211218

ウォールナットの比較的密度が高い材料で計ってみましたが、それでもやはりブナの方が重かったです。

結局トイガン用で使用するとして、硬度・重量で選ぶならブナで、仕上がった質感ならウォールナットをオススメします。



ついでに、今では高級材と表記されることが多くなったブナ材。

以前(かなり前)は、水分が多く直ぐにカビが入り扱いにくい為、「使い道が無い」材料扱いだったそうです。

だから、「木」へんに「無」で「橅(ブナ)」って聞いた事があります。

まあ、諸説が色々あるでしょうけど。

だからと言って、粗悪材と言うわけではありません。

当時は扱いにくかっただけで、今では材料の乾燥も人工的にできる技術がある為、

扱いやすくなり材料としての価値も高くなってます。

家具をはじめ、ありとあらゆるものにブナ材は使用されています。

なので今からは、「橅」の漢字を「木」へんに「有」に変えた方がいいですね。

そう言えば、「魚」へんに「有」で「鮪」・・・マグロですよね。

江戸時代は、マグロの大トロって脂っこいから捨ててた・・・と何かの番組で見ました。

やはりブナと一緒で、使い道が無いとされてたんでしょうかね。

自分は中トロが好きです。(^^;

今ではブナもマグロ位メジャーな材料になってます。

ちょっと調べてみたら、・・・栯」・・・この漢字ありました~

見慣れない漢字なので、恥ずかしながら知りませんでした。(^^;


もはや銃床(トイガンの)用としても使う広葉樹ではブナ材位しか安定供給してもらえる材料が無いのかも。

以前は、福島県産のブナ材は多用させてもらっていましたが、今では殆ど伐採されなくなってしまったので、

北上して岩手県・青森県産が多くなりましたが、その国産ブナもまた・・・・・

たまに国産ブナも使用しますが、今では殆どが輸入ブナ(ビーチ)になっています。



最後に、この記事を書いてて思ったのですが、世界最大と言われているブナの原生林がある白神山地って・・・

ただ単に使い道がなかった材料が多い山で、特にブナが多く群生したからなのでしょうかね・・・(??)










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